}リンク><色:#ff00ff>HYDE/ROENTGEN色>立原道造の詩、式子内親王の和歌、ヴェネチアングラスの縁の色、フェルメールの風景画、アール・ヌーヴォ建築 オルタの家。
この音から連想するもの。
水彩画の風景。硝子越しに見た風景の透明さ。
渇いた地にほんのすこしの湿り気を与えに重ねられた重み。
どうも、わたしは視覚的に訴える音楽を極上のものと捉えるようです。
絵画を見ているのか、これは映画か、というほど視覚的な印象。
どの曲もとても、とても繊細にひとつひとつの音が重ねられている。
それぞれの音が触れ合わないほど、繊細。
それぞれの音が触れ合わないほど、メインの音数が少ないので
その点が気になる人は気になるかもしれない。
地味な音はけっこう入ってて浮いた感じはしないので
ぼやぼや聴くのにもとても心地いいんだけど、
突然視覚へ鮮明に入ってくる危険があるので
寝る前にはおすすめできません。
それはともかく、音の印象が「ともかく」になるくらい
それ以外の印象が強い。
音楽って形態をすっ飛ばして感情だけ運んできたのかと思うほど、
表現形態に拘ってカテゴライズするのが馬鹿らしく思えてくる。
「ROENTGEN」というアルバム名どおりの、
彼の心象風景の描写なんでしょう。
それがあまりにも儚げで重く、
手も触れられないほどに凛としていて美しい。
今にもくずおれそうな繊細さは
きっと誰にどれだけ踏み入られてもびくともしない。
恐ろしいまでの美意識と世界観が窒息しそうなほど密に展開されていて、
ただ体温は低く、すきとおる風のあるように構築している。
その世界への間口は開かれっぱなしではあるけれど
無理に引き込むこともなく
冬のきれいな空に寄り添わせながら彩りを連れて歩くことも、
どっぷり音世界に包まれて非日常を味わうことも選ばせてくれる。
そういう控えめさと奥深さもある。
ほんとうに、素晴らしいアルバムです。
わたしが永遠に憧れ続ける、もうひとつの風景。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



